ラーメン物語2

バイト初日
勤務時間は10時から17時まで
時給は850円
今なら相当安いバイトであろう
当時もまあまあ安かったのだが
それでも仕事は仕事


オープニングスタッフとは言え
オープンから暫く経っている
すでに働いている人達と
すぐ馴染める様に
俺は遅れずに9:30に余裕持って出勤する
店の入り口から入り先ずは店長に挨拶


「おはようございます
今日から宜しくお願いします」


店の開店準備をしていた店長は手を止め
「おはようございます!
じゃあバックヤードに来てくれる?」


そう言われて
店の裏側に向かう


バックヤードへは厨房を通り抜けて行く
ラーメン屋の厨房は初めてだ
床が油でヌルヌルしている
しかも
何か獣臭い
豚骨の匂いだろうか?
そんな事を思いながら厨房を抜けて
バックヤードに案内される


すでに二人のバイトが出勤していた
ヤンキー女が二人
ギャルではない
どう見てもヤンキーだ


店長から紹介される
「今日から入る○藤君ね」


二人のヤンキー女は
「おはようございますーよろしくお願いしまーす」
タバコを吸いながら言ってきた
ちなみにこの二人のヤンキーは
ハルカとヒトミ
17歳
うむ
流石はラーメン屋
当時は何故かラーメン屋にはヤンキーが勤務している傾向があった
何故かはわからないが
そういう傾向にあった


「ここで着替えたりしてね。これからはこっちの裏口から入ってきてな」


分かりましたと
制服を渡される
では制服に着替えようか


ラーメン屋のバックヤードなんて
マジで狭いんだ
ヤンキー女の前で着替えるのか


色々と躊躇したが
ここで着替えるんならしょうがない
俺の気持ちを察してか


「着替えて貰ってエエっすよ。気にしないんで」


ハルカというヤンキー女は言う


ああ
そうですか


ではヤンキー女の前で着替えようか
俺は勢い良く服を脱ぎ
ヤンキー共にパンツをガッツリ見せ
制服に着替えた


こいつら二人は全く気にする素振りも見せず
タバコを吸い続ける


これからは制服に着替えて出勤しようと


制服に着換え
タイムカードを押し
しっかり手を洗う


ヤンキー女達はホールへ向かい
テキパキと準備をする
流石はヤンキー気合が違うな


では俺も行くとするか


さあ
ラーメン屋の初仕事だ