デリヘル物語6

会う約束をした当日
俺はメチャクチャウキウキしていた
仕事中も上の空


何が何だかわからん状態


早く仕事よ
早よ終われ


そればかり考えていた


仕事が終わる
上司にいらん仕事を押し付けられん様に


空気をも切り裂き
真空波を生み出すが如く
走り抜けていった


家に帰り
ソッコーで風呂に入り
着替えて
いつでも行ける様に準備する


とにかく
ドキがムネムネしていた


今日までに何度か会ってはいるが
仕事中のみ
その時もいつもより話は弾んでいたし
メールもなんだかんだ
毎日していた


そして
約束の時間に
約束の場所に行く


彼女はすでに来ていた


なぜかいつもと違う感じがした
何ていうのか…


可愛いんだ


早速合流し
事前に予約していた
軽くオシャンティーなダイニングバーへ


そこでは楽しく会話し
今まで聞けなかったことを色々と聞けた


本名はアキヨ
年齢は俺の一つ下の当時23歳
昼間の仕事は看護師


その他にも
趣味は実はドラクエ
最新作を買ってしまうと休みの日は
ずっと家に籠もっていると言う事も教えてくれた


素直に俺は嬉しかった


デリバリーヘルスという
世間から一線を介してる業界で
従業員と風俗嬢と言う関係ではなく
男と女として会って
色んなことを話してくれる事を


調子よくなったおれは
家族構成を何の気にも無しに
聞いてみたら
彼女の顔が曇りだした



どうしたん?
アキヨ


俺はマズイことを聞いたのだろうか?
彼女が重い口を開く


6歳離れた弟…


やっちまった!
どうやら俺は地雷を踏んだ
風俗やってる子なんて
少なからず影があるものだ
俺は慌てて話題を変えようとした
その時
彼女の口が開く


風俗で働いているのはね…